稲垣 栄洋
静岡大学大学院教授
とりい めぐみ
株式会社Xemono 代表
入山 章栄
浜松町Innovation Culture Cafe マスター
経営学者
田ケ原 恵美
浜松町Innovation Culture Cafe 見習い店員
目次
植物学者で静岡大学大学院教授の稲垣栄洋さんと、株式会社Xemono代表のとりいめぐみさんを迎え、「雑草とデザインから考えるコミュニケーション戦略」をテーマにディスカッション。 農学研究に携わる傍ら、「道草研究家」として活動する稲垣さんと、webデザインだけでなくゲームアプリの開発にも取り組んでいるとりいさんに、経営学者・入山章栄さんが迫ります。





意外だったのが、みんなロボットとはあまり話さなかったことです。一方で、ロボットに話しかけている人を見た他の人が、その人に話しかけるようになったんです。あまりにもポンコツなロボットと会話している人を見ると、みんなが助けに行くんです。
そうすると「この人は話した事が無かったけど、助けてくれるし良い人かもしれない」と思うきっかけになるんですよね。
これが、もしかしたら「何かの隙間なのかもしれない」と思うようになりました。


例えば、グループ内での会話において、「こんな話してもいいかなぁ」と思うこともありますよね。多くは「返事がこないこと」が嫌なのだと思うのですが、botが必ず「はい」と返してくれることで、それを見た他の仲間達が続いてくれるようになって、空気が良くなったんですよね。








しかし、人間の脳はそれを理解できないので、高いとか低いとか、無駄とか無駄でないで整理する性質があります。人間が整理したがっている部分を崩してくれる感じがすごく安心できるんじゃないかなと思います。



雑草は元々弱い植物なので、そのままでいたら絶対に生き残れません。想定外の変化や何か面白いことが起こるのは、雑草の基本的な戦略に結構似てるなと思います。







雑草はすごくシンプルで、種を残した方が勝ちなので、「種さえ残せば、別に上に伸びなくても良いよね」とか、「こっち行っても良いよね」という形で動けるんです。



何をやっても良いんだけど結局Win-Winであることが、生き抜いていく上では絶対得なんだろうと、植物と周りの生物とのコミュニケーションを見ているとすごく感じますね。



自然界にも植物にもずるい戦略とか、虫を騙す戦略がありますが、非常に限られているんですよね。


植物だったら「まず蜜を用意しよう」「鳥相手には実を用意しよう」と、まずは与える事によってお互いが得をする関係を築いているのが、植物におけるコミュニケーション戦略の組み立て方かなと思います。






置かれた環境や身の回りにあるものを全部利用しようとする基本的な考えの中で、花粉を食べてきた虫に対して餌や蜜を与えて、結果的に花粉を運んでもらう関係を作りました。




たとえば、植物にとって草刈りは嫌な事ですが、雑草って草刈りをすればするほど実は増えるんです。雑草は踏まれると足や靴の裏に種をくっつけるなど、「逆境って基本的にプラスに変えられるものだよね」というのが雑草の戦略です。






